みんなのレモネードの会は、小児がんとともに歩む子どもたちやご家族、そしてその歩みをそっと支えるすべての方にとって、「ここにいていい」と感じられる、あたたかくて安心できる場所でありたいと願っています。
体調や気持ちには日々ゆらぎがあって当然です。声が小さくても、言葉にならなくても、どんな姿でも大切にされる……そんな空気が、この場所にはあってほしいと、私たちは思っています。
誰もが自分らしくいられるように。ちがいを認め合い、そっと受けとめ合うことが、心地よい関係をつくっていく。みんレモでは、その空気を日々の関わりの中で、ていねいに育てています。
◆それぞれの違いを尊重する姿勢
人にはそれぞれ、年齢・見た目・体調・生き方・心のありようなど、違いがあります。決めつけず、相手のペースを大切にしています。
◆「こどもまんなか」のまなざし
「こどもまんなか」の気持ちを大切にし、子どもの感じていることをいちばんに受けとめます。無理にがんばらせたり、大人の思いを押しつけたりしない関わりを心がけています。
◆調子も気持ちもゆらいでいい
体調や気持ちに波があることを前提に、「できない」と伝えることも大切なひとつの声として尊重しています。「大変さ」を比べず、どんな立場の人も、自分の気持ちを話しやすい関係を目指しています。
◆当事者であることが、重荷にならないように
「当事者だから発信しなければ」「何かを背負わなければ」と思わせない空気を大切にしています。自分のペースで、自分の人生を大切にできる関わりを尊重しています。
◆基本ガイドラインと振り返りの機会
スタッフ・ボランティア向けに基本ガイドラインを設け、関わりの中で大切にしたいことを共有しています。定期的な話し合いや振り返りの機会も設け、安心・安全な関わりを育てています。
◆1対1のやりとりや撮影に関するルール
オンライン・対面を問わず、1対1のやりとりや録画・撮影について、安心できるルールを定めています。
◆ハラスメント防止への取り組み
性別やセクシュアリティに関する言動やからかいには特に注意し、すべてのハラスメント防止に取り組んでいます。あらゆる差別や不適切な関わりも見逃さず、決して許しません。誰もが安心して関われる空気を守ります。
◆相談できる窓口の設置
不安や不適切な言動があった場合に相談できる窓口を設けています。
弊会では、チャットグループやオンライン・対面での交流会など、さまざまな形で人とつながる場をひらいています。そこには、患児やきょうだいもいます。安心して関われる場を保つために、次のようなことを参加者の皆様にはお願いしています。
◆治療や体のことなど、読む人が不安になるかもしれない話題には、配慮をお願いします。
◆言葉づかいはやさしく、安心できるものを心がけてください。
◆保護者のご相談は、基本的に保護者向けの交流会(みんレモサロン・おしゃべり部)でお受けしています。
◆交流の中で得た情報については、みなさんが安心して関われるよう、個人が特定されるような内容(病名・病院名・名前など)を、本人の了承なくSNSやブログなどに掲載・公開しないようお願いしています。
◆また、そうした情報を、了承のないまま他の方に伝えることも控えていただくようお伝えしています。
「ちょっと気になることがある」「どうしたらいいかわからない」……そんな時には、事務局までご相談ください。
必要に応じて、スタッフや理事で共有し、丁寧に向き合っていきます。
なお、ご相談やお声にはできるかぎり対応していますが、団体の目的や体制の範囲では、難しいこともあります。あらかじめご了承ください。
私たちが目指すのは、子どもたちをまんなかに、「みんなで支えあえる」やさしい輪です。ときには難しさもありますが、それ以上に、大切なつながりや力が育まれていきます。
この方針は、完成されたものではありません。みなさんの声や気づき、社会の変化に応じて、これからも見直しながら育てていきます。安心できる場を、皆さんとともに育んでいけることを願っています。
2025年7月5日
一般社団法人みんなのレモネードの会