「一般社団法人 みんなのレモネードの会」について

一般社団法人 みんなのレモネードの会は小児がん支援を行う団体です。

当会のはじまり

当会代表理事の榮島が、小児がん(小児脳腫瘍)で闘病する息子と同じ病の方と繋がりたいと思い必死に綴ったブログ(繋がり歩む日々)が、活動の一歩となりました。2012年8月のことです。

 

ブログを通して繋がった仲間と交流するために、ネット掲示板を開設したり、対面で茶話会などを開いて患児家族同士の交流を続けました。

 

レモネードスタンドを開催

2016年12月に地元のクリスマスイベントにて、小児がん支援のレモネードスタンドを患児家族仲間と開催したことをきっかけに、「小児がんのことをもっと知ってほしい」「患児や患児家族で繋がりたい」と任意団体「みんなのレモネードの会」を設立。

小児がんについて広く知ってもらう活動やレモネードスタンド(小児がん支援チャリティー)、患児やその家族の交流会などを行いました。

 

一般社団法人を設立

それらの活動をより幅広く行い、支援を充実させていくため、2020年4月に一般社団法人となり、現在に至ります。


受賞歴など

第16回かながわ子ども・子育て支援大賞を受賞しました。

〇「みんレモサンタ」の活動が、公益財団法人パナソニック教育財団 の「2022年度 子どもたちの“こころを育む活動” 優秀賞」を受賞しました。

〇絵本『ぼくはチョココロネやさん』(生活の医療社)が、令和3年神奈川県児童福祉審議会推薦優良図書に選出されました。

〇絵本『ぼくはレモネードやさん』(生活の医療社)が、令和元年神奈川県児童福祉審議会推薦優良図書に選出されました。

当法人の目的及び事業

当法人は、小児がんの啓発活動、小児がん患児・きょうだい児・患児家族の支援に関する活動を行い、もって小児がんを取り巻く環境改善に寄与することを目的とし、次の事業を行う。

 

(1)小児がん啓発のためのレモネードの販売

 

(2)小児がん患児等及びその家族を対象とした交流イベントの企画、開催及び協力


(3)小児がん啓発のためのイベントの企画、開催及び協力


(4)小児がん啓発のための印刷物やグッズ等の企画、制作及び販売


(5)小児がん啓発のための講演活動


(6)小児がん患児等及びその家族の宿泊施設、イベント交流施設、飲食店等の運営


(7)小児がんや AYA 世代のがんの経験者等の就労支援


(8)その他当法人の目的を達成するために必要な事業

 

🍋下記画像をクリックすると「みんなのレモネードの会」紹介パンフレット(PDF 1.9MB)をダウンロードいただけます。


小児がんについて 私たちの思い

絵:絵本『ぼくはレモネードやさん』より
絵:絵本『ぼくはレモネードやさん』より

「みんな元気に笑顔で大きくなりますように」

「副作用のない治療が増えますように」

「治療が難しいものも治る時代がきますように」

 

当会はいつもそう願っています。

 


「子どもにがんがあるの?」

「どんな治療をするの?」

「元気になれるの?」

 

何事でも自分が周囲が直接経験していないことは、分からないことがたくさんありますよね。「知らないこと」から不安や偏見が生まれることもあります。

 

知ることって大切。


小児がんについて知ってください

🍋小児がんとは、小児がかかる様々ながんの総称です。

 

🍋日本では毎年2000人~2500人の子どもが「がん」と診断されます(子どもの人口の約1万人に1人・神奈川県下では100人/112万人)。

 

🍋主な小児がんの種類には、白血病、脳腫瘍、神経芽腫(しんけいがしゅ)、リンパ腫などがあります。その他にも、網膜芽細胞腫、腎腫瘍、肝腫瘍、骨腫瘍などがあります。それぞれの腫瘍の中でも細かく種類が分かれます。大人によく見られる胃がん、肺がん、乳がんなどは子どもにはほとんどみられません。

 

🍋一部の大人のがんは、生活習慣が「がんの原因」となることがありますが、小児がんについては、その原因はよくわかっていません。

 

🍋小児がんの治療は、数か月~年単位の治療になります。手術、化学療法、放射線治療など、それぞれの腫瘍の種類によって必要な治療を行っていきます。

 

🍋子どもの病死の一番の原因です。

 

🍋小児がんの治療や診断は飛躍的に発展して、現在の長期生存率は約70%となっています(30年前は約30%)。しかし、生存率が上昇したとはいえ、まだ治療法が確立されていない小児がんもあり、命を落としている子どもたちが年間500人ほどになるというのも事実です。

 

🍋血液系(白血病やリンパ腫など)の治癒率は約70~80%、脳腫瘍などの固形腫瘍は50~60%と言われています。

 

🍋子どもは発達途中にあるため、手術、化学療法、放射線治療による「晩期合併症」という治療の合併症が治療後何年もたって現れることがあります(成長・発達・生殖機能・臓器機能の不調、二次がんなど)。そのため、治療後の社会生活に困難を抱える場合も少なくありません。

 

🍋近年徐々に治療環境の整備などが進められていますが、まだ十分という水準はなく、治療法や薬の臨床研究、患児へのサポートなどの法整備や公的支援が大人のがんに比べて遅れています。

 

小児がんについて知ってください。

 

 


きょうだい児の想い

小児がん患児、きょうだい児・きょうだいさん支援。

小児がんを伝えること、知ってもらうことと同時に、私たちが伝えたいことの一つに「きょうだい児」のことがあります。

 

病気になったとき、どうしても患児が中心の生活になり、周囲のサポートや関心(心配)も患児に向かいがちです。

 

当然のことではありますが、それと同時に、「きょうだい児」に対する配慮や支援も必要です。

 

病気になって大変なのは、「きょうだい」も同じ。寂しかったり、辛かったり、不安だったり、羨ましかったり……それぞれ、口に出せない想いもあります。

 

小児がんの子どもたちのことを想うのと同じように、そのきょうだいたちにも目を向けて頂ければと思っています。

 

きょうだい児について知ってください。

 

 

適切な医療や支援を受けられるように

白血病、リンパ腫、小児脳腫瘍、神経芽腫、網膜芽細胞腫、肝腫瘍、骨腫瘍、腎腫瘍、小児がん難病、晩期合併症、高次脳機能障害支援。

先に述べたように、絶対的な治療法がない小児がんもあります。生きるために様々な後遺症を受け入れなければならない場合もあります。

 

私たちは小児がん患児家族として、小児がん支援団体として、以下のことを切に希望しています。

 

〇国が主導して、小児がんのよりよい治療法や晩期合併症の研究、医療体制が更に整うこと。

 

〇症例数の少ない疾患の治療の集約化。医師が年に1度しか診ないような疾患は医師の鑑別能力、手術の技術もあがりません。その結果、医療過誤を招く場合も少なくありません。

 

〇治療後に現れる晩期合併症への理解や治療が進み、将来への不安を抱えずに子どもたちが日々の生活を送れること。

 

〇小児がん患児やきょうだい児、家族の精神的、経済的なサポートが充実すること。

 

〇小児がんに限らず、重大な病気や怪我になった場合のセカンドオピニオンの重要性が広く認知されること。

 

以上、民間レベルのサポートだけでなく、国や自治体の小児がん医療や患児・家族へのきめ細かな支援が充実するように、そして、小児がんに限らず、支援が必要な人たちに適切な支援が行き届く社会となるように、と切に願っています。

 

小児がんの治療環境の改善のために、当会としてできることをしていきたいと思っています。

 

 

小児脳腫瘍について

当法人の運営メンバーは小児脳腫瘍の家族が中心となっています。

 

小児脳腫瘍は10万人に1人の発症率で、その種類は100種類以上あります。そのため、大きな大学病院やこども病院であっても、医師が経験を積めない場合もあり、専門医が不足しています。

 

小児脳幹部グリーオーマという脳腫瘍など、治療法が見つかっていないもものあります。

 

また、成長期の子どもへの頭部の手術や放射線治療の影響、病気自体の影響により、治療が終了しても、様々な晩期合併症が出てきてしまう確率が高くなります。